空き家が放置される理由と対策

 空き家になるのは、居住者の死亡や転居により、人が住まなくなるのが最初の要因です。死亡した場合は、相続などによって所有権が移転しますが、相続人が別に家を保有している場合など、その家に住まない場合には、空き家となります。転居は、住み替え、二地域居住、海外赴任や転勤、子息との同居、高齢者向け住宅への入居や、高齢者施設への入所などにより空き家となります。

 それでは、空き家になった後、そのまま放置されるのはなぜでしょうか?令和元年空き家所有者実態調査報告書[国土交通省]によると、理由は図のようになります。

 これらの理由を見ると、対策をとることにより、空き家を解消できるものも多くあります。表は対策の一例を整理しました。ここでは、図の理由に加えて、「共有で合意形成ができない」と「認知症等で意思能力がない」も追加しています。対策は他にもあると思います。個々の問題について、専門家に相談することによって、多くの空き家について解決策が出てくると思います。

 対策の細部については、後ほど解説したいと思います。